最近やったレッスンの中で、子どもたちに好評だった授業をご紹介します。
やり方はシンプル。生徒がアニメのキャラやご当地キャラの絵を文章(口頭)で説明し、他の子や私がそれを聞いて絵にしていく、というゲームです。
とりあえず授業一回目はトトロで練習。
絵を見せて、生徒たちから「どんなシルエット? 目は何に似てる?」などと聞き出し、メモに書き出していきます。その後、メモを元に各自で文章化。そして発表。
「ずんぐりしたフクロウのような体をしています。耳は矢印のような形で、頭の上に生えています。目は二重丸のように、……」
聞いている他の子や私は、いったんトトロの事は忘れて、言われたままに絵にしていきます。
すると、トトロのはずがガチャピンみたいになったり、直立歩行するネズミになったり。なんでそうなんの、と大笑いです。
この授業の狙いは二つあって、一つ目は説明の順序を学ぶ事。
特に、最初に大まかな印象や体格、シルエットを伝える事は重要で、それが出来ていないと「いきなり傘を持ってますって言われても困る!」となります。順番は大事。
もう一つの狙いは、比喩(たとえ)を使いこなせるようになる事。
「とがった爪が生えた手」だけよりも、それに「モグラのような」と付け加えた方が正確に伝わります。
普段の作文でも比喩を使えると、表現の幅が広がります。そのための練習です。
さて、トトロが終わったら、今度は他のキャラクターを印刷したカードを引いてもらい、その絵を使って同様のゲームをします。
トトロの文章化と違って、今度は100%自力での文章化です。実力が試されます。
頭を使って結構大変なことをしているのですが、自分の言葉がどう絵になるのか気になるようで、楽しそうに書いてくれます。
意外と時間がかかるので毎回は無理ですが、時々遊んで、楽しみながら文章力につなげていきたいものです。