五月もあと二週間。来月から夏のスタートです。
ところで、四年生くらいまでの子に「六月から夏だよ」と言うとビックリします。
六月はまだ、夏のイメージではないのでしょうね。
さて、四月中頃から何度か、「道順を文章で説明する練習」をしました。
例えば作文教室から神倉公園まで実際に歩き、道順や目印になる物を確認。教室に戻ってから原稿用紙に、公園への行き方を書いていきます。
神倉公園までは、教室から西へ進み、二つ目の信号で北に折れて進めばすぐ、という単純な道のりです。ですから、このような説明に、目印、距離や時間などを加えてやればOK。
子どもたちも簡単に説明できるだろう、と思っていたら……。
意外と、苦戦します。
例えば、
①目印になる物を書きすぎて説明が非常に長くなったり、
②「ゆるくカーブしている道」を「曲がっている道」と書いたり(この書き方だと、九十度近く曲がっているような印象を読者に与えてしまいます)、
③「信号で横断歩道を渡る」とだけ書いて、どちらに渡るのかを書いていなかったり、
④しばらく書き進んだ後に、思い出したかのように数十メートル前の建物を目印として書いたり……
これでは、たどり着けない!
考えてみれば、私たち大人でも、突然道を尋ねられたらしどろもどろになります。
ましてや子どもたちにとっては、私たちが想定するよりずっと難しい行為なのかもしれません。
言葉で説明する力を伸ばすためにも、これからも何度か、道順を書く授業を行いたいと思いました。
ところでもし、お子さんの説明能力が気になったら、自宅(もしくは学校などなじみのある場所)からどこかまでの道順を、文章で説明させてみてはどうでしょうか。
小学四年生までなら、家から五分以内の、途中に道を一度だけ折れる必要がある場所まで。
高学年なら、家から十分程度で、やはり道を一度折れる場所まで。
お子さんはおそらく簡単に文章にするでしょう。
が、上手く説明できているかというと、話は別。
もし「その道を知らない人にもすんなり分かる説明」を書けるようでしたら、お子さんはかなり説明能力がありますよ。